
8月24日、神戸新聞カルチャー六甲道で、例年と同じく、課題図書別のクラスで、読書感想文を仕上げました。
毎年、朝イチが1・2年生の親子ペア受講のクラスです。今年も、お母さんやお父さんが一緒に取り組んで下さって、初めての読書感想文の生徒さんもうまくしあがりました。「ぼくのねこポー」という、ねこをめぐる、優しい気持ちと辛い気持ちを両方体験するお話し…しっかりと自分のこととして感じて貰えたように思います。
1・2年生にとっては、文章を長く、たくさん書くことがプレッシャーになるようですが、少しずつ自分の書いた文章が増えていくにつれて、嬉しくなってきます。(途中でちょっと疲れちゃった人もいましたが…休憩して元気になりました。)このクラスは、お母さん・お父さんが大変だと思いますが、リピーターの方もいらっしゃって、嬉しかったです。
次が、3・4年生のクラス…課題が「ねえねえ、なに見てる?」というスペインの絵本だったのですが、講師たちは「えっ、絵本で感想文は、意外に難しいのでは?」と心配していました。けれど、スペインで最も歴史のある児童文学賞(ラサリーリョ賞)を受賞した絵本だけあって、楽しく、たくさんの工夫や仕掛けが隠れていて、カラっとした雰囲気だけれど、なかなか深い内容だったので、私は即決したのです。
生徒さんたちも「えっ!絵本?」と最初は思ったようですが「手強かった」と書いていた人もいます。皆それぞれに、気に入ったページを取り上げてくれました。
最後が5・6年生のクラス…毎年結構ガッツリした課題図書が多いクラスで、今年も「森に帰らなかったカラス」は、読むのが大変だったと思います。
イギリスのロンドン近郊の町が舞台で、1950年代という、第二次世界大戦の記憶がまだまだ生々しい時代、モノクロ映画のような印象のある作品です。今では(法律が出来て)不可能になっている、野生の鳥を連れ帰って、怪我を直し、育てる主人公…そして、カラスの方も、そこを自分の家のように思い(だから「帰らなかった」なのです)、そしてはっきりと意思を持って生きた…不慮の事故で亡くなるまで、それを貫いたのです。実在の主人公の方は後にロンドン動物園の飼育係になられたのですが、この方にとって「特別な存在」だったカラスのお話しです。
私自身がとても気に入ってしまって選んだ本です。(講師の先生たちには先に目を通してもらうのですが、気に入って一冊自分用に購入した人もいました!)
テーマとしては、小学生にはちょっと重かったかも知れませんが、後になって読み返しても十分に手応えのある作品だと思います。

一人でも多くの小学生の方に、本を読んだり、自分で文章を書いたりすることが、普通にできる大人になっていってもらえることを、心から希望しています。
神戸市灘区(六甲と六甲道の間)で、小学4年~高校3年の女子対象に個別指導を41年続けている
ATHENE(アテネ)の塾長 櫻井久仁子
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