年末から、大学入試改革の目玉だった「英語の民間テストの活用」と「共通テストでの数学・国語の記述問題導入」が二つともチャラになりました。
やっぱりね…と思っている人は意外にたくさんいるのではないでしょうか?(この二つに関しては、未解決な問題点が多すぎましたよね。)
では、何も変わらないのか?というと、それは違います。かなり変わります。
高校生はもちろんですが、兵庫県の公立高校入試は、共通テスト的な傾向の先取りが顕著なので、入試改革への対策は中学生もかなり直近の課題なのです。また、この文科省の方針が実践されて、4月からの教科書改訂がある小学生が、実は真っ先に影響を受けるのは、まだあまり意識されていないようですね。
各教科、細かい点はおいて、ざっくり言うと、全てに共通する変化は「読み取る力」が最重要になるということです。
まず、文章量が増えます。(今年のセンター数I・Aでも、フライング的にちょっとその傾向が見られました。)ですが、国語であっても、難解な、高尚な文章が増えるのではなく、平易な…というよりもむしろ雑多と言えるような、下手をすればジャンクな文章の中から、必要な情報を素早く拾い上げることが要求されています。
そのうえ、文章だけではなく、図や表などの資料の読み取りも要求されます。これら複数の情報を見比べて、やっと回答作成にかかれる…といった感じになるようです。
今までのセンター試験が、きれいに整備されたトラックを走る競走だとすれば、共通テストは、障害物競走かオリエンテーリングっぽくなっている気がします。
さらに、「覚えるのが苦手」という生徒が増加していることに対して「知識問題が少なくなった」=「知識はあまり重要ではない」のではありません。むしろ「知識があって、なおかつそれを活用できる」ことが要求されているのです。
今でも、学力の二極化はかなり進んでいるのですが、これからますます「できる人とできない人の差」が大きくなっていくことは確実です。
具体的に、どんな対策が必要なのか…については、また順次書いていく予定です。

神戸市灘区(六甲と六甲道の間)で、小学4年~高校3年の女子対象に個別指導を36年続けている
ATHENE(アテネ)の塾長 櫻井久仁子