リモートワークをされる保護者の方が増えている様子…ご自宅で、我が子の宿題を手助けすることになった方も少なくないかも知れません。
また、教育に関心が高く、普段から家庭学習の手助けをされている保護者方が増えているように思います。(いずれの場合にせよ、上手くいっているならば、良いことだと思います。)が、数自体が増えれば、もめるケースが増えるのもまた、当然の成り行きではあります。
上手くいかない時に、我が子から言われるワードが「分からない」ではないでしょうか?困った顔で言うならまだしも、やる気のなさそうな態度や、反抗的な態度で「分からへん!」と言われると、だんだん腹が立ってきますよね。また、ニコニコと「わかりませ~ん」などと言われても、がっくりしたり、イラついたり…。
この「分からない」には、実は大きく2つに分かれると私は思います。

1)本当に分からない場合

 そもそも「どこが分かっていないのか」「何故分からないのか」が説明できない場合がほとんどです。(単に説明を聞いていなかったとか、聞いたけれど忘れたとか…もあります)
「どこが分からないのか」教える側が分かれば、教科書や問題文をよく読み返しただけで、解決する場合もあるはず。ただし、教科書のどこを読み返せばよいか、問題文のどこに着目するべきか、最初はその指示も出してあげる必要があります。
「何故分からないのか」教える側が分かれば、そのポイントを説明したり、ヒントを出したりすれば解決するかも…。それで足りなければ、一問は一緒に解いて見せるのも手です。一緒に解く場合は、自分の考えの道筋を言葉に出してあげて、次は自分でさせてみてください。その後一、二問ぐらいは、解き方を見守る方が良い。「学ぶはまねぶ」です。

2)自分で考えたくない場合(普段から行き届いたサポートがあるケースに起こりがち)

ほとんど、おんぶに抱っこ…の形でないと動かない甘えん坊が増えています。これは、覚悟して手を引かないと、出来るようになりません。「その問題なら自分でできるから」と突き放すことが必要ですが、敵?もさるもの「無理」「だってできないもん」または無言…などで、ストライキを決行してきます。(抱っこしてくれるまでしゃがんでいる幼児と同じ…)
ここで、怒らずクールに「で・き・ま・す」「それ、あなたの仕事」「自分で苦労しないと身に着かないよ」「1人で出来ないと、テストで出来ない」などの説得ワードを!
「期限に間に合わない!」…などの「自分を人質に作戦」などにも耳を貸さないように…手を離そうと一旦決めたら、我慢して腹を括ってください。

して見せて、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かず

私が誰かに何かを教える時に、戒めにしている言葉が一つあります。
「して見せて、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かず」 山本五十六
ご存じの方も多いかと思いますが、山本五十六は日本の最後の連合艦隊司令長官、海軍兵学校の校長も務められた方です。ご本人もですが、教える相手も秀才中の秀才ばかり…しかも上意下達の最たる組織で、毎日規則正しい生活を送っていたはず…。
その方をして、なお、この言葉か…と思うとため息も出ますが…
めげずに、お互いに頑張りましょう。皆さまのご健闘をお祈りいたします。

神戸市灘区(六甲と六甲道の間)で、小学4年~高校3年の女子対象に個別指導を36年続けている
ATHENE(アテネ)の塾長 櫻井久仁子