ミスコン…と聞いて、どう感じますか?
「ああ、美人(外見)コンテストね。」とか「ルッキズム反対!もう古いって…」と思う方も多いかも知れません。(大学祭のミスコン減ってますし…)
けれど、私は必ずしもそうは思っていません。
外見にハンデがあって辛い思いをしている人を差別したりすること(=ルッキズム、それには勿論反対!)と、努力して自分を磨いた人に「良いね!素敵だね!」と拍手することは、全く別物だと思うからです。
頑張って猛勉強した人が、志望大学に見事合格した時「出来ない人だっているんだから、学力だけの評価はおかしい」とか言い出すのと同じことだと思いませんか?
遺伝的に有利な素質というのは確かにあるけれど、それは、勉強やスポーツでも同じこと。親からもらったものだけで勝負できるほど、世の中も人生も甘くない。
彼女の応援と、ミスコン見たさに大阪の中央公会堂まで行ってきました。

アテネOGの活躍 飯田菜実さん 大阪ベストオブミス ファイナリスト

アテネは神戸の塾なのに、何故に大阪のミスコン?それは、菜実さんは、お家は大阪だけれど、親和中学・親和女子高校の生徒だったからです。
進学校だから、勉強も大変だし、皆が多感な時期、辛いことのあった時は、アテネに来て泣いたりもしていました。(後に、FBに「アテネは私の心の拠り所でした」と書いてくれていたのを読んで、嬉しかったです。)
とても背が高い菜実さんは、学生時代ステージモデルのバイト(!!)などしていましたが、なぜ、今になってベストオブミス(ミス・ユニバース、レディ・ユニバース、ミス・ユニバーシティの3タイトル合同コンテスト)に応募したのか…
アテネを卒業(?)後、京都橘大学(文学部歴史遺産学科)に進学、大好きなことを夢中で勉強し、成績優秀でした。日韓交流の古代美術史の中にテーマを見つけ、韓国に留学もして、調査研究の上、素晴らしい卒論を仕上げました。(読ませてもらって感心!!) 就職して、真面目に頑張って働き、その成績も悪く無かったのに、人間関係で精神的に追い詰められ、パニック障害になってしまいました。自宅療養で一進一退の状態を繰り返していた時に「自分を変えて、自分に自信を持てるように、現状打破したい!」と思って応募したそうです。(就職してから壁にぶつかるのはありがちですし、ミスコンに応募してみたら、案外同じような気持ちで応募した人が他にも複数いたそうです。分かる気がする…)

さて、結果の方ですが、残念ながら大阪代表のタイトルは手に出来ませんでした。
昨年もファイナリストだった彼女、さぞがっかりしたことでしょう。(でも、2年連続で大阪のファイナリストに選ばれるというだけでも、すごいですよね。)
直後に「わざわざお越し頂きありがとうございました。」とちゃんとメールをくれるのが、いかにも律儀な彼女らしい。
コンテストでは、ウォーキング審査などと共に、スピーチ審査もあって(外見だけではなく、意識の方も問われる)スピーチ審査はとても良い評価だったとのこと。
他の部門の審査は、素人目には、差が良く分かりませんでしたが、毎年、志望理由書や小論文の添削をしている仕事柄、スピーチの出来に関しては、私ははっきり分かりました。
彼女の知性と真摯に重ねたキャリアが良く分かる、素晴らしい出来栄えで、間違いなくダントツ!アテネのOGを誇らしく思いました。
多様性やSDGsといった、大会のテーマ(今の世界のテーマでもある)とは関係性ゼロで、『わたし語り』と『頑張ります!』しかない…お粗末なスピーチが目に(耳に?)ついたからです。(良いテーマを選んだ人もいたけれど、イマイチ練れていない)
また、今回の結果を非常に残念がって、後程お声をかけて下さった審査員の方が複数いらっしゃったとのこと、私も嬉しくなりました。

自分の生徒が選ばれなかったから言う訳ではありませんが、コンテストの審査基準や審査結果をオープンに出来ないものかと、疑問に思います。(一切発表されなかった)
審査各部門の配点と採点基準を事前にはっきりさせておいて、フィギュアスケートのように、どの審査員が何点評価したのか公表し、集計した各ファイナリストの総合得点も公表する…という訳にはいかないのでしょうか…?
厳しいビューティーキャンプ(昨年テレビで見た)で一生懸命に頑張ったファイナリスト女子たちに報いるためにも、そうしてもらいたいと思いました。

受験勉強で、出来ることはすべてやった…という境地にまで達した生徒は(たとえ第一志望ではなくても)次のステップに元気に羽ばたいています。
菜実さんも次のステップを考えられたようなので、これからも応援していたいと思います。
(今回の掲載写真と文章はご本人の了承をいただいています。)



神戸市灘区(六甲と六甲道の間)で、小学4年~高校3年の女子対象に個別指導を40年続けている
ATHENE(アテネ)の塾長 櫻井久仁子