自習名人になる方法!

「え~っ…しょうもな…!」と思いましたか?
実はそれは大きな大間違い!! その認識は是非改めて下さい。
AI vs 教科書の読めない子どもたち」(新井紀子・東洋経済新報社・2018)をご存じですか?もし、知らないなら、是非是非知って下さい。
AIに学習させたら、東大に通るか?というかなり大胆なネーミングのプロジェクトです。(私は勝手に、新井先生を「東ロボ君のお母さん」と名付けました。)東大にはまだ通らないけれど、MARCH(関西だと関関同立)や平均的な国公立大学なら余裕で合格できるレベル(偏差値60~)まで成長できたそうです!
この本は、読解力と学業成績には強い相関関係がある…という貴重なお話しです。この場合の「読解力」とは、必ずしも国語の成績≒長い文学作品を読む力…というものではなく、短い(せいぜい3行)文章に書かれている内容を、論理的に正しく把握できるかどうか…という力を指しています。
兵庫県や神戸市では、まだあまり採用されていないようですが、関東地方では、県単位・市単位で、リーディングスキルテスト(RST)を導入しているところが複数あり、しっかり正しさが立証されたそうです。(先日、新井先生のオンラインセミナーで拝聴しました。)

私は、センターテストから大学入学共通テストへの一番大きな変化→教科を問わず問題文の文章量の大幅増加…は、確実にこの件の影響ではないかと推測しています。
それから、私立進学校の中学で、国語が2つに分かれて、文法の時間が設定されたのも、このことの影響かも知れません。(公立中学でも多少の変化が見られる学校もあります。)
新井先生のお話しの中で「授業で教科書を使わないのがカッコいい…みたいな風潮が…」と仰っていましたが、本当にその通りで、教科書を見るな…と指示される先生の話も聞きますし、生徒も教科書をほぼ見ていない人がいるようです。
テスト前に「○○が分からない…」と言うので「教科書見た?教科書のどこの話し?教科書持って来てる?」と尋ねると、いずれも首を横にブンブン…(内心、泣く←私たち)というケースが少なくありません。
せっかくの教科書…「今日の授業はここね…」と思い出しながら、落ち着いて読んでみてください。(国語は、言葉や漢字の確認も大切)算数や数学はページ内のQRコード問題が付いているし、英語はQRコードで音読が聞けます。理科や社会は、教科書のページにたくさんの図表やグラフが載っていて、(以前ブログで書いたように、小学生のうちに算数のグラフをちゃんと理解しておくと…)いろいろなことが把握しやすいはず。実は大切な用語が片隅に小さな字で説明されていたりもします。(なんで片隅に小さな字で?) その日のうちにもう一度思い出す…ことだけでも、定着率は上がりますし、落ち着いてちゃんと読む習慣を付ければ、うっかりミスも減るでしょう。
東大(卒)女子の著書を読むと「小学校や中学校の時に『勉強なんて教科書(一回)読めば分かるのに』と言って友達に嫌われた」(授業を聞いたら分かる…というバリエーションもありました)というエピソードがかなりよく出てきます。
超自習力のある人たちだということが分かりますよね。一回じゃ無理でも、何度か読むこと、そして、個条書き・抜き書き図表にまとめてみたら、誰でも自習力は上がります!
置き勉はもっての外ということで!!





神戸市灘区(六甲と六甲道の間)で、小学4年~高校3年の女子対象に個別指導を40年続けている
ATHENE(アテネ)の塾長 櫻井久仁子